HCD(人間中心設計)とは?ISO 9241-210に基づく原則・プロセス・実務での進め方
HCD(人間中心設計)は、単なる「ユーザーのために作る」という姿勢ではなく、ユーザーが置かれる利用状況(文脈)を起点に、設計と評価を往復しながら品質を高めていくための考え方です。ここでいう品質は、見た目の整い方だけではなく、ユーザーが目的を達成できる確実さ、迷いにくさ、誤解やエラーから復帰できる強さ、そして継続利用に必要な信頼感までを含みます。つまりHCDは、体験を偶然の出来栄えに任せず、再現性をもって改善していくための枠組みだと言えます。
ISOのISO 9241-210でも、HCDは特定の開発手法や成果物に縛られるものではなく、システム設計・開発の中で適用されるアプローチとして位置づけられています。重要なのは、決定が会議の説得力や好みに偏るのではなく、利用状況の理解と評価結果によって更新され続けることです。成果物はそのための道具であり、作ったこと自体が価値になるわけではありません。
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